解体工事業の新設
平成26年6月4日に国土交通省から「建設業法等の一部を改正する法律」が交付されました。その中で、許可業種の見直しが行われ、「解体工事業」が「とび・土工・コンクリート工事」から独立することとなり、許可の必要な建設業として追加されました。
これにより、許可の必要な建設業が29種目に追加され、500万円以上の解体工事を請負う場合には、建設業許可が必要になります。
経過措置
「解体工事業」新設の施行日は、平成28年6月です。
経過措置により、改正法施行日時点で「とび・土工・コンクリート工事」の許可を受けて解体工事業を営んでいる建設業者は、施行日から引き続き3年間(平成31年5月まで)は解体工事業の許可を受けずに解体工事を施工することが可能です。
ただし、この経過措置期間の間に業種追加の手続が必要となります。併せて、社会保険未加入業者に対しての対策も行われますので、業種追加の際は社会保険加入手続きも必須となってきます。
また、施行日前の「とび・土工・コンクリート工事」に係る経営業務管理責任者としての経験は、「解体工事業」に係る経営業務管理責任者としての経験とみなされる経過措置が取られます。
業種追加のご相談も受けておりますのでお気軽にお問い合わせください。
解体工事業登録について
建設リサイクル法に基づき、「土木工事業」、「建築工事業」、「とび・土工工事業」の建設業許可を持たずに建築物等の解体工事を業として営もうとするものは、元請・下請の別にかかわらず、平成13年5月30日より業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければなりません。
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解体工事業の登録 |
建設業の許可(3業種) |
営業可能な工事 |
軽微な解体(1件500万円未満の解体)工事のみ |
軽微な工事及びそれぞれの業種に属する解体工事 |
施工可能な場所 |
登録を受けた都道府県に限る |
全国どこでも可能 |
申請書提出先 |
施工場所を所管する都道府県 |
●営業所が一箇所の場合
営業所のある都道府県
●営業所が複数の都道府県にある場合
主たる営業所所在の都道府県 |
解体工事業登録要件
解体工事業登録には、以下の●の全ての要件を満たす必要があり、一つでも満たすことができなければ解体工事業登録を受けることができません。
●欠格要件に該当しないこと
@解体工事業の登録を取り消す処分のあった日から2年を経過しない者
A解体工事業の登録を取り消された法人において、その処分のあった日前30日以内に役員であった者でその 処分の日から2年を経過しない者
B解体工事業の業務停止を命じられ、その停止期間が経過しない者
C建設リサイクル法に違反して罰金以上の刑罰を受け、その執行が終わり、または執行を受けることがなく なった日から2年を経過しない者
●技術管理者を選任していること
@実務経験を有すること
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通常 |
国土交通大臣が実施、指定する講習を受講した者 |
大学・高専で土木工学科等を修めた者 |
2年以上 |
1年以上 |
高校で土木工学科等を修めた者 |
4年以上 |
3年以上 |
上記以外の者 |
8年以上 |
7年以上 |
A有資格者であること(実務経験不要)
資格名 |
制限 |
一級建設機械施工技士 |
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二級建設機械施工技士 |
種別を「第一種」又は「第二種」とするものに限る |
一級土木施工管理技士 |
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二級土木施工管理技士 |
種別を「土木」とするものに限る |
一級建築施工管理技士 |
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二級建築施工管理技士 |
種別を「建築」又は「躯体」とするものに限る |
一級又は二級建築士 |
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一級のとび・とび工の技能検定に合格した者 |
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二級のとびあるいはとび工の技能検定に合格した者 |
合格後1年以上の実務経験のある者 |
技術士 |
二次試験のうち建設部門に合格した者に限る |
申請手数料と報酬額
解体工事業登録の申請手数料と報酬額は下記の通りです。
500万円以上の解体工事を行う場合には、建設業の許可が必要になりますので、建設業許可のページで申請手数料と報酬額を確認してください。
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申請手数料 |
報酬額(税抜) |
新規申請 |
33,000円(東京都45,000円) |
50,000円 |
更新申請 |
26,000円 |
30,000円 |